立川アステル動物病院・米田 拓高 院長インタビュー

ペット健康診断メディア PetPort

東京都 立川市

「専門性と対話で、動物と飼い主様に寄り添う。」──腎泌尿器・がん治療・画像診断にも強い、立川のかかりつけ動物病院

立川アステル動物病院

米田 拓高 獣医師

神奈川県川崎市、大阪府堺市の動物病院で勤務医としての経験を積み、2023年に「あまの動物病院」(現・立川アステル動物病院)に入職、翌2024年に院長へ就任した米田院長。2026年1月には病院名を「立川アステル動物病院」へと改め、前院長の想いを引き継ぎながら、消化器・腎泌尿器・がん治療・画像診断といった専門性を活かした診療を行っています。犬猫はもちろん、ウサギやフェレットなどのエキゾチックアニマルまで幅広く受け入れ、難しい専門用語を避け、模型や資料を使いながら飼い主様が納得して選べる医療を大切にしています。犬猫別の待合室や「にゃんにゃんアワー」といった動物にやさしい環境づくり、お散歩プログラムや誕生日ケーキなど「楽しく通える」工夫も特徴の一つです。専門性と対話の両方を大切にする米田院長にお話を伺いました。

経歴

2015年 宮崎大学獣医学科 卒業
同年 神奈川県川崎市の動物病院 勤務
2021年 大阪府堺市の動物病院 勤務
2023年 当院の勤務医として勤務
2024年 当院院長に就任
2026年 1月 「あまの動物病院」から「立川アステル動物病院」へ改称

所属学会

 日本獣医腎泌尿器学会

 日本獣医がん学会

 日本獣医画像診断学会

定期的な健康診断で、大切な家族の健康を守りましょう

目次

「昔は動物が苦手だった」獣医師が歩んだ道

 獣医師を目指したきっかけを教えてください。

実は特別大きなきっかけがあったわけではなく、他の先生方と同じように、獣医師が出てくるドラマを見たことが理由の一つです。獣医師の仕事が「楽しそうだな」と感じました。むしろ元々は動物が苦手で、小さい頃は犬にも触れませんでした。「獣医師になる」と周りに話した時には「あなた大丈夫なの」と心配されたのですが、そこから頑張って犬に触れる練習をし、少しずつ他の動物にも触れられるようになっていきました。最終的には「向いていたね」と言ってもらえるようになったので、不思議なものだと思います。

 川崎市、堺市と複数の病院で勤務医として経験を積まれていますが、印象に残っていることはありますか。

特に神奈川県川崎市の病院には6年ほど勤務しており、今の診療の基礎はこの経験の中で作られたと言っても過言ではありません。技術的な面はもちろん、院内では下のスタッフを指導する立場でもあり、そこで多くを学びました。当時の院長ががんの専門医の認定を持っていたこともあり、がん治療について専門的な知識や症例を学べたことも大きかったですね。その後、大阪府堺市の病院でも経験を積み、様々な地域・規模の病院での診療を経験できたことが、今の診療スタイルにつながっています。

「あまの動物病院」から「立川アステル動物病院」へ──承継のストーリー

 2023年に勤務医として入り、翌年には院長に就任されていますが、どのような経緯だったのでしょうか。

独り立ちしたいという思いから開業先を探していたところ、前院長の天野先生とのご縁があり、勤務医として入った時点でほぼ引き継ぎ前提のお話をいただいていました。そして翌年、正式に院長として引き継ぐことになりました。前院長のやり方をやめたものはほとんどなく、基本的にはそのまま引き継ぎつつ、自分の要素をプラスアルファで加えていくという形で診療を続けています。

 2026年1月に「あまの動物病院」から「立川アステル動物病院」へ名称変更されましたが、この改名にはどのような想いが込められているのでしょうか。

「天野」という名前が地域で広く知られていたこともあり、その「天」の字にちなんで、ギリシャ語で「星」を意味する「アステル」という名前をつけました。天野先生の意思を引き継いでいることが伝わればという思いを込めています。「気軽に相談ができる病院でありたい」「子犬・子猫の頃からシニア期まで、何かあったらうちに来て安心できる病院でありたい」という前院長のコンセプトも、自分自身の考えと合っていたため、そのまま引き継ぎながら診療にあたっています。

腎泌尿器・がん治療・画像診断──専門性を活かした診療

 がん治療や画像診断など専門的な分野に力を入れるようになったきっかけを教えてください。

学生時代は神経科と画像診断科に所属し、画像診断を専門的に学んでいました。画像を見ていると、がんや消化器の専門の先生と話し合う機会が非常に多く、学生の頃からその分野についても勉強する必要があり、自然とスキルアップを重ねていきました。がん診療は、川崎時代の経験や指導の蓄積がベースになっています。超音波検査やレントゲン、必要に応じてCT・MRIの画像も確認しながら、他院の診断とも照らし合わせ、自分の診断が合っているかを確認しつつ治療方針を考えるという、セカンドオピニオン的な役割を担うこともあります。

 「消化器専門診療」や「腎泌尿器科」の専門ページも運営されていますが、これらの分野に力を入れる理由を教えてください。

消化器は、画像診断の延長で食事療法やなかなか治らない下痢の診療などを行うようになり、自然と得意分野になっていきました。腎泌尿器に関しては、前院長の天野先生が力を入れていた分野を引き継ぐ形で、自分も力を入れています。まだ発展途上の分野ではありますが、専門の認定資格の取得に向けて現在も勉強を続けています。

納得して選べる医療へのこだわり

 治療前の説明で、専門用語を避け、模型や資料を使われているそうですが、そうしようと思った経緯はありますか。

難しい専門用語を使っても、後で調べればわかるとはいえ、話として右から左に流れてしまうことが多いと感じています。一番大事なのは飼い主様に分かってもらうこと。分かりにくい説明のまま進むと、後になって「結局どういうことだったんだろう」と飼い主様を不安にさせてしまうこともあるので、なるべく噛み砕いた言葉で、模型や資料も使いながら伝えることを意識しています。

 「納得して選べる医療」を大切にされているとのことですが、選択肢を提示する際に意識されていることはありますか。

一つは飼い主様の生活状況です。仕事などで忙しい方に、日中こまめな対応が必要な治療を勧めても、実際には難しいことがあります。また、治療自体がつらいものである場合、動物本人にとっても、ご家族にとっても生活の質が下がってしまう可能性があります。治療として正しくても、それで幸せかどうかはまた別の問題だと思っていて、「幸せでありながら病気と向き合っていくこと」が大切だと考えています。いくつかの選択肢をお伝えした上で、「一番効果が高い方法ではないかもしれないけれど、無理なく続けられる方法」を一緒に選んでいく方が、最終的には飼い主様と動物にとって幸せなのではないかと思っています。

動物にやさしい診療環境づくり

 犬と猫で待合室を分けているとのことですが、始めたきっかけを教えてください。

犬猫の待合室を分けることは、今では多くの病院で取り入れられている、比較的一般的な工夫になってきています。将来的には猫ちゃん専用の診察室を作るなど、完全に分けたいと考えています。特に猫やエキゾチックアニマルは犬の吠える声に怯えてしまうことがあるため、しっかりゾーニングすべきだと考えています。当院の建物は、そうした区分けがしやすい構造になっているのも、承継した理由の一つでした。

 火曜13時〜16時の「にゃんにゃんアワー」について、始めた経緯を教えてください。

まさに、犬猫のゾーニングをどうにかして進めたいという思いから生まれた取り組みです。この時間帯は猫ちゃん専用の予約診療とすることで、院内に犬の鳴き声が響きにくい環境を作り、猫ちゃんが落ち着いて過ごせるようにしています。

「楽しく通える」工夫と予防教育

 お散歩プログラムや誕生日ケーキなど、楽しく通っていただくための取り組みを始められたきっかけと印象に残っているエピソードを教えてください。

動物病院に来ることが億劫にならないように、スタッフと「こういうことをやりたいね」と話し合いながら、一つひとつ積み重ねてきた結果、こうした取り組みが増えていきました。お散歩プログラムは前院長の代から続いているもので、誕生日ケーキやパピーパーティーは私になってから始めたものです。飼い主様には喜んでいただけていて、続けてきて良かったなと感じています。中でも特に印象に残っているのが、治療を頑張っていた子が、なんとか誕生日を迎えられそうだということで記念写真を撮影したのですが、その数日後に急変し、亡くなってしまったことがありました。その時、飼い主様から「最後にあの一枚を撮っておいてよかった」「元気だった時の写真が撮れて良かった」という言葉をいただき、こうした取り組みの意味を改めて感じた出来事でした。

 しつけについて飼い主様から相談を受けることも多いと思いますが、特に多い相談内容を教えてください。

特に多いのは食糞・無駄吠え・粗相の3つです。食糞は排便のタイミングを見極めてケアしてあげることが大切で、無駄吠えは理由によって対応が異なります。怖くて吠えている場合は安心させてあげる必要がある一方、要求から来る無駄吠えの場合は無視をして「吠えても意味がない」と教える必要があります。粗相はトイレの数が少ないことが原因のことが多く、まずはトイレの数を増やす提案をしますが、病気が背景にあることもあるため、その場で診て判断するようにしています。しつけに対して精神安定剤などの薬はできるだけ使わない方針で対応しています。

地域のホームドクターとしてできること

 夜間診療や往診に対応されている理由と、実際の利用ケースを教えてください。

夜間診療は、夜中に何かあった時に対応してくれる病院でありたいという思いから、電話等で対応できる体制を整えており、かかりつけでない新規の方でもご利用いただけます。往診は、ご高齢で通院が難しい飼い主様や、病院を怖がってなかなか外に出せない猫ちゃんなど、通院が難しいケースに対応するためのものです。そうした場合、体調不良の発見が遅れてしまうよりは、往診で対応した方が良いと考えています。

 ペットホテル・トリミングや、エキゾチックアニマルの診療で、気をつけていることを教えてください。

子犬・子猫の頃からシニア期まで、すべて当院で対応できるようにするというモットーのもと、ペットホテルやトリミングも獣医師による健康チェックを行った上でお預かり・施術する体制にしています。トリミングの際には、持病のある子への配慮も行っており、例えばヘルニアの子は足をしっかり支えるため2人体制で対応したり、心臓が悪い子はシャンプーを避けカットのみ対応したりと、その子の状態に応じて柔軟に対応しています。またウサギ・フェレット・ハムスター・チンチラ・デグーなどのエキゾチックアニマルは、来院すること自体がハードルの高い動物たちなので、診察前・診察中・診察後に一段と気を配っています。台の上から落ちるだけで大怪我につながる可能性があるため、なるべく持ち上げるなどの負担がかからないよう、アクリルケージなど全体を見渡せる形状のものを使用し、薬の与え方も犬とは違うため、その動物種に合った与え方を飼い主様と相談しながら決めています。

健康寿命を延ばすための取り組み

 『ドッグドック』『キャットドック』という健診メニューを用意されていますが、どのような内容で、どのくらいの頻度で受けるのが理想だとお考えですか。

基本的にはほぼすべての項目を網羅する内容にしています。費用はやや高めになりますが、「見逃しをしたくない」という思いから充実させています。特に超音波検査やレントゲンは得意分野なので、そこでの見落としがないようにしつつ、全体的な評価をすることで、些細な変化も見逃さないことを大事にしています。頻度については、6歳までは年1回、6歳から10歳ぐらいまでは年1〜2回、10歳を超えるようであれば年2回は受けた方が良いと考えています。

 健康診断で早期発見につながった症例や、結果説明・日頃のケアで大切にされていることを教えてください。

例えば、健康診断の際に体重を継続して測定していたことで、体重が落ちていることに気づき、調べたところホルモンの病気が見つかったケースがあります。トリミングなどのケア中に皮膚の異常に気づき、そこから治療が進んだケースもありますし、健康診断の超音波や画像検査で異常が見つかり、早期に手術で対応できて「今のうちに終わって良かったね」となったケースもあります。結果説明では、何を実施したかをきちんとわかるように伝え、その結果の数値からどのようなことが考えられるのかを、しっかりお伝えするようにしています。また、日頃のケアとしては体重管理と歯の管理が特に大事だと考えていて、歯が悪くなることは腎臓や肝臓、鼻炎、心臓など様々な病気にもつながるため、飼い主様には適切な食事と歯磨きを心がけていただきたいです。

動物とご家族の一生に寄り添うために

 最後に、飼い主様へメッセージをお願いします。

何かあって困った時に「ここに行けばなんとかなる」と思ってもらえる病院でありたいと思っています。ここに来れば何かしらのケアができる、という病院を目指していきたいですね。困った時には、どうぞ気軽に来てください。お散歩中に立ち寄っていただくのでも構いません。手が空いていれば、その場で相談にも乗ります。

立川アステル動物病院 基本情報

医院名立川アステル動物病院
院長米田 拓高 獣医師
住所東京都立川市幸町3-34-6 ピュアコート幸町101
電話番号042-537-8837
診療時間午前9:00-12:30 / 午後16:00-19:30
(12:30-16:00は手術・予約往診の時間。うち火曜12:30-16:00は猫ちゃん専用予約診療「にゃんにゃんアワー」)
休診日:毎週水曜日・祝日午後
診療科目総合診療(内科全科・一般外科)、消化器・腎泌尿器・がん治療・画像診断など専門的分野にも対応
診療対象犬・猫・ウサギ・フェレット・ハムスター・チンチラ・デグー等
公式HPhttps://www.tachikawa-astel-ah.com/

取材・監修者

PetPort編集部

PetPort

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獣医師さんへの取材を通じて、ペットの健康と動物病院の正しい情報をお届けします。

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